米国国防総省による核態勢の見直し(86)

 

米国国防総省のウェブサイトに2018年2月に掲載された「核態勢見直し(NPR)」を当ブログで和訳したものを、順次紹介しています。

 

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           核態勢見直し

       NUCLEAR POSTURE REVIEW

 

          2018年2月  

 

            国防長官府
     OFFICE OF THE SECRETARY OF DEFENSE

 

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IV. 永続的な国家目標と米国安全保障戦略での核兵器の役割

  Enduring National Objectives  and the Roles of

  Nuclear Weapons  in U.S. National Security

  Strategy

 

不確実な未来への備え

Hedge against an Uncertain Future

 

米国は一層協調的で温和な安全保障環境を作る取り組みを継続するが、また、予想できるリスクと不測のリスクに対して予防策を持たなければならない。核能力だけでは将来の不確定性に対して予防する基盤をもたらさない。また、非核戦力も重大な役割を果たす。しかし、米国の核能力は、必要で、類のない、そして、現在置き換えることが出来ない貢献をなすのである。予防の戦略は、リスクを低減し、また、時と共に出現するかも知れない脅威を回避することに資する。ロシアと中国の防衛政策と戦略において核兵器の顕著さが増加していること、また、とくに不法な北朝鮮の核とミサイルプログラムからの将来の脅威環境の不確定性を考慮すると、核能力を迅速に修正する米国の能力は、リスクを軽減しあるいは克服するのに必須である。予防する能力は、抑止に貢献し、また、潜在的な敵が核能力の「獲得」あるいは拡大によって利点を得るという確信を低減することに資する。また、予防の戦略は、米国の核能力のライフサイクルを通して不測の技術的リスクを軽減し克服することに資するものでなければならず、米国の核戦力の開発、配備、運用でのリスクを軽減しなければならない。

 

このことは、米国が戦力を獲得しその戦力が老朽化する中で、リスクと脅威を継続して評価し、リスクを受け入れるか軽減するか定め、そして、適切で効果的な解決策を開発する指針を与えるフレームを必要とするのである。

 

続く