米国国防総省による核態勢の見直し(70)

 

米国国防総省のウェブサイトに2018年2月に掲載された「核態勢見直し(NPR)」を当ブログで和訳したものを、順次紹介しています。

 

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           核態勢見直し

       NUCLEAR POSTURE REVIEW

 

          2018年2月  

 

            国防長官府
     OFFICE OF THE SECRETARY OF DEFENSE

 

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II. 展開する不確定な国際安全保障環境

   An Evolving and Uncertain  International Security

   Environment

 

  

将来の安全保障環境とその脅威の不確定

Uncertainties Regarding the Future Security Environment and the Threats it May Pose

 

将来の安全保障環境には二つの形の不確定性が存在しており、米国の核政策・核戦略・核態勢はそれらの不確定性を考慮しなければならない。

 

その第一は、地政学的な不確定性である。それに含まれるのは、他の国々が米国、同盟国とパートナーをどのように見るかへの急激な変化の可能性、他の国々の間の関係の変化、そして、国際システムの相対的なパワーの変化である。また、核武装国の政府の崩壊、いわゆる「核拡散カスケード」はこの範疇に入る。

 

不確定性の第二の形は技術上のものである。これには、既存技術の応用での予期しない技術的な突破口の可能性、あるいは、脅威の本質そしてそれらに効果的に対応するのに要する能力を変更する全く新しい技術の展開の可能性が含まれる。例えば、米国の核戦力や司令統制を著しく攻撃し易くすくする突破口は、米国の核戦力への要求、政策と態勢に劇的な影響を及ぼす。非常に致死性の高い生物兵器の拡散は、もう一つの例となる。このような地政学的また技術上の不確定性は、基本的であり、予見が出来ず、特に長期に渡るものである。しかしながら、予期されない展開が発生することはほぼ確実である。結果として、現在とこれからの数十年に必要とされる米国の核戦力と関連する能力を計画するとき、可能な限りこれらのことを考慮しなければならない。変化する脅威の環境のショックに対応するに必要な柔軟性と要素を米国の核能力が有することを確実なことにすることは、将来の世代への私たちの責任である。

 

続く