米国国防総省による核態勢の見直し(11)

 

米国国防総省のウェブサイトに2018年2月に掲載された「核態勢見直し(NPR)」を当ブログで和訳したものを、順次紹介しています。

 

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           核態勢見直し

       NUCLEAR POSTURE REVIEW

 

          2018年2月  

 

            国防長官府
     OFFICE OF THE SECRETARY OF DEFENSE

 

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                       エグゼクティブサマリー

                      EXECUTIVE SUMMARY

 

            序

                         INTRODUCTION

  

悪化する不確定な国際的な安全保障環境

An Evolving and Uncertain  International Security Environment

 

2010年の核態勢見直し(NPR)以来の脅威に関する環境のこのような急速な悪化によって、米国の政策と戦略が形づけられ、また、米国の核戦力の維持と置き換えに着手する。今回の2018年NPRは、ずっと良好な核環境とずっと友好的な列強関係の中で策定された前回の核政策と核の要求について評価する。今回のNPRは、核政策、核戦略、並びに、米国、同盟国とパートナーが直面する脅威の悪化する環境下にあるアメリカを守るために必要な核の能力を特定することに焦点を当てるものである。このNPRは、戦略に基づき、今日と将来に必要とされる核戦力態勢と核政策への要求に対し指針を提供する。

 

米国は、ロシアや中国を敵国とみなすのではなく、両国と安定した関係を目指す。米国は、相互の核政策、ドクトリンと核能力の理解を向上させるために、透明性を改善するために、そして、誤計算と誤解のリスクに上手く対応できるように、中国との対話を長い間目指してきた。中国がこの関心事項を共有し、有意義な対話が開始されることを、米国は望んでいる。

 

米国とロシアは、過去には核競争と核リスクに対応できるように、戦略的な対話を維持してきた。クリミアの併合を含めてロシアの行動のために、このような建設的な係わりは相当に縮小した。ロシアとの透明で建設的な係わりが再び実現される状況を、米国は待ち望むのである。

 

しかしながら、今回の核態勢見直し(NPR)は、ロシア、中国と、その他の国々の戦略的な政策、プログラム、能力によって、特に核についてもたらされる挑戦に対処するものである。米国、同盟国とパートナーを守り、建設的な安定性を向上させるために今日要求される柔軟で適応性があり抵抗力のある米国の核能力を明らかにするのである。

 

続く