米国国防総省による核態勢の見直し

 

米国国防総省のウェブサイトに2018年2月に掲載された「核態勢見直し(NPR)」を当ブログで和訳したものを、今回から順次紹介していきます。

 

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           核態勢見直し

       NUCLEAR POSTURE REVIEW

 

          2018年2月  

 

            国防長官府
     OFFICE OF THE SECRETARY OF DEFENSE

 

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           国防長官の序

         Secretary’s Preface

 

2017年1月27日に、大統領は、国防省に、米国本土を守り、同盟国に安全を保障し、とりわけ、敵を抑止する安全で確実で効果的な核抑止を確かなものにするために、新しい核態勢見直し(NPR)を実施するように指示をした。この見直しは、米国史の中で重大な時機に実行され、それは、アメリカが冷戦終了以来最も複雑で強要性が強い国際的な安全保障の状況に直面しているためである。この状況下では、信頼できる核抑止を保持するのであれば米国の核兵力の近代化を遅延することは選択が可能でない。核態勢見直しは、米国の外交官が、戦争と平和の事案で強さの立場から発言を続けることを確実にするためである。

 

何十年もの間、米国は、核兵器の役割を弱め台数を削減する取り組みで世界を導いてきた。1991年の第一回戦略兵器削減条約(START)は、冷戦時からの大幅な削減となる 6,000 発の戦略核弾頭という上限を設けた。

 

射程の短い核兵器は、1990年代の初期に、アメリカの核兵器庫からほぼ完全に撤廃された。2002年の戦略的攻撃能力の削減に関する条約と2010年の新START条約は戦略核兵力のレベルを1,550発の核弾頭に抑えた。この期間に、米国の核兵器備蓄は冷戦時代の最高台数から85%以上縮小した。

 

続く